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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第16章 それぞれの真実






「狩られる兎はどちらかな……?」



その言葉を合図に3人はそれぞれの武器を振りかざし中央に立っているアンダーテイカーに飛びかかるが、そのすんでで上へと攻撃をよけられてしまう。


そこへロナルドがセバスチャンを、グレルがアンダーテイカーの相手をするが、ここは現役死神2人組が優勢だろうか。





「おっと、間違えちゃった!」


「随分と目がお悪いようですねッ!!」


「おっと……」


「死神は皆ド近眼だからね〜〜」


「じゃあアンタは不利ね!!………えっ?!」



思い切りアンダーテイカーの持っていた卒塔婆目がけてデスサイズを振るうが、その卒塔婆はグレルの予想に反してあっさりと切れてしまった。

確かにアンダーテイカーはドルイットを庇う時、この摩訶不思議な文字の書かれた板を使ってデスサイズを受け止めたのだ。



「切れた?!じゃあ、あの時はなんだったの?!」



いともあっさり切れてしまい、変にバランスを崩したグレルの背中をアンダーテイカーはニヤリと口角を上げながら躊躇なく蹴り倒す。



そして飛び上がると、今度はロナルドの背後に一瞬で忍びより、卒塔婆を後ろから顔の前にすっと立てる。

すると、ロナルドの眼鏡はいとも簡単にスパン外れ、その視界は一気にボヤけてしまった。




「ヤッベ!眼鏡ッ……!!」


気づいた時には既に遅く、飛んでいった眼鏡に伸ばしている自身の手ですらボヤリと歪んで見えてしまう。



「目に頼ってるようじゃまだまだ青いねェ〜〜〜。」



飛んでいった眼鏡に気を取られたロナルドにも容赦なく攻撃をするアンダーテイカー。




「(アンダーテイカーさん…!!)」



アンダーテイカーが戦う所などマリアンヌは初めて見る。
悪魔に現役の死神2人を同時に相手にするなど、無茶だろうと思ったが、当のアンダーテイカー本人はいつものおどけた態度を崩さず余裕の振る舞いだ。


マリアンヌはただただ見守る事しかできなかった。





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