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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第15章 その瞳の燐光








長い廊下を歩いていると何やら声が聞こえてくる。

ドルイットが誰かと話をしてるのだろうか。










「…何故、私の名を?まぁ、社交界で美の化身と名高い私を知らずにいる方が難しいか。」


「恐れながら何故貴方様がこの様な場所に?船内は動く死体がウロついております。」


「フッ、身を危険に晒してでも沈みゆく船に残していくわけにはいかないモノがあってね。そもそもあの死体は私にとっては木偶人形も同然……おっと、おしゃべりが過ぎたね…では失礼。」







「完全なる胸の炎は!」



「…?!何者にも消せやしない…我ら」



「「「フェニックス!!!」」」









「(あ……!!)」


アンダーテイカーの後ろをついて歩いているマリアンヌの目に飛び込んできたのはフェニックスポーズを決めたドルイットとシエルとセバスチャンの姿。


マリアンヌ達は動く死体の正体を探っている彼らとタイミング悪く遭遇してしまった様だ。




「なんだ、同志だったのか…そういえば見た顔の様な…」


「その装置!もしやあの死体の動きを止めるものでは?」


「…その情報、どこで手に入れた?」


シエルの問いかけでドルイットの表情と声色がワントーン下がる。



「やはり…ではお前が…」



「知りたいならついてくるといい。君達にも見せてあげよう。医学による新しき暁(アウローラ)の訪れを…ね。」


ドルイットは一瞬はピリリとしたオーラを放ったが、特にシエル達に隠すつもりは無いらしい。


ついてくるように言うと、再び歩き出した。


力尽くで奪う事も可能であったが、巨大で複雑な造りの機械だ。

シエル達では使い方が分からないため、仕方なくドルイットの後をついていくしかなかった。




「ぐひひ……ヒッヒッヒッ…」


「………!?」




1番後ろで機械を抱えていたのはまさかのアンダーテイカー。

アンダーテイカーはシエルの姿を見るなり思わず笑いが込み上げてきてきてしまい、ついには吹き出してしまった。


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