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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第7章 死神との出会い




「それじゃあ改めてよろしくねマリアンヌ。この部屋は君が好きに使うといい…とは言ってもベッドと机とクローゼットくらいしかないけどね。」



「(あ、ありがとうございます……)」



「それと、仕事は君の体調が戻ってからで構わない。しばらくはベッドの上で休んでいるといいよ〜」



そう言うと、アンダーテイカーはマリアンヌをベッドに、うつ伏せに寝かせると布団をかけてやった。



「あとで、軽い食事を持ってくるから。それと背中が痛むなら呼んでおくれ〜注射をうってあげるからね〜」




「(は、はい…)」



そこまで言うと、アンダーテイカーは部屋から出ていった。


建物や家具は古い様に感じるが、部屋はとてもキレイに掃除がされており、古い部屋や家具に似つかわしくない程に埃1つなかった。


それに今自分が寝かされているベッドの布団。

とてもなめらかでフカフカな心地良い感触が身体を包んでいる。

こんな所で眠ったのは初めてだ。

それに、アンダーテイカーは自分の背中が痛まぬようにうつ伏せで寝かせてくれていた。




「(……アンダーテイカーさん……)」




マリアンヌは自然と涙が頬を伝うのを感じる。

悲しくて流れたのではない。

嬉しくて流れたのだ。




マリアンヌは死神であるアンダーテイカーの事なら信じてみたいと強く心に刻み込むと、そのまま心地良い布団の感触につられる様に再び眠りについてしまった。






─────────────────


──翌日──


アンダーテイカーは、しばらくは仕事はやらなくていい、ベッドで休んでいろと言ったが、そうもしてられない事に気付く。


この店は見た目によらず中は広い。

部屋数もあり不便はしないが、長年男の一人暮らしだったのだ。

当然だが、女の下着はもちろん、部屋着や、普段着、靴から髪留めの1本に至るまで、何から何まで無いのだ。


ベッドの上で休ませておくにしても、ずっと裸のままでは何かと不便だ。


それに関しては早急に手配する必要があった。






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