Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N
第100章 好きだから大切な思い出に
カズside
さっき迄笑ってたのに、急に黙りこくった翔ちゃん
カズ「今度は、何を思い悩んだのかな? 翔ちゃんは?」
オチャラけた感じで聞くと
翔「颯汰くん、奏汰くん、鈴奈ちゃんと、知抄ちゃんの気持ち。分かるなって思ったんです」
何か…… いつもと違う感じがして…… もしかしたら
翔ちゃんの気持ちが聞けるかもって思ったら……
俺、すげぇ緊張してる……心臓がバクバク言ってるよぉ
翔「二宮……さん私……」
ーバン! ー
玲「カズくん! 翔ちゃん! 萌ちゃんが泣いてる!」
翔「玲くん?! 萌ちゃん…… 大丈夫なの?」
愛実「レイちゃん! ノックしなきゃダメ!」
カズ「……皆落ち着こうか…… 玲くんはナゼ?」
玲「鈴奈ちゃん、知抄ちゃん、女の子達は萌ちゃんを。拓くんは、おちびちゃん達を」
カズ「なーる…… 颯汰と奏汰は…… だから玲くんが…… 来たと」
翔「二宮さん!」
愛実「カズくんゴメンなさい。翔ちゃんとお話…… 私がレイちゃんに……」
何やってんだよ俺は!
翔ちゃん呆れてるよね?
愛実ちゃんゴメンね…… 玲くんの視線が痛い……
カズ「愛実ちゃん良い子だね? ゴメンなさい。俺、玲くんに酷い態度。玲くんゴメン。一緒に萌ちゃんのトコ行こう? な?」
ーリビングー
翔「萌ちゃん!」
萌「翔ちゃーん!」
毎度の事ながら、見事な結束力……
凛ちゃんと瑠璃ちゃんは、両サイドから萌ちゃんの背中をさすってあげていて。健ちゃんはハンカチで萌ちゃんの涙拭ってあげていて。那緒ちゃんは…… ちっちゃすぎて届かないから、拓くんが抱っこして、萌ちゃんの頭を、ちっちゃい手で一生懸命撫でている……
鈴奈ちゃんと、知抄ちゃんが話を聞いてたらしいんだけど……
奏汰「泣いてばっかで……」
颯汰「雅紀くんと珠ちゃんは、デートに」
二人は、何も聞いてなくても知りたい情報をくれて……
(本当末恐ろしい子達になりそう……)
翔「何でも話して…… 談話室で話す?」
そうだよな……