Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N
第67章 て、言うのは冗談で、友達以上恋人未満から
翔side
翔の部屋
珠稀「お友達から?!」
翔「て、言うのは冗談で……」
珠稀「…… 本当は?」
珠ちゃん呆れている…… だよね
私だって暫く声出なかったもん…… でも
カズ『雇用解消したら…… 残念だけど俺と翔ちゃんは……』
翔『はい……』
カズ『俺としては。頑張りたいの』
翔『…… はい』
カズ『あの食事会の後、俺は私生活のケリを着けたり、仕事関係で色々動かなきゃならなかったし。翔ちゃんも仕事の事で凄く忙しそうにしてたから…… 自然とバイトのシフトから外れる事が増えて…… 俺としては理解してるのよ『仕事の方を優先したい』ってのは当然で。ただの俺の焦り『このままじゃ、本当に繋がりがなくなっちゃう!』と『席だけ置いといて!』っていう我が儘…… やっと頑張れる時がやって来たの。だから正々堂々と戦うために…… 雇用関係は解消して、友達から…… てのは冗談で(笑)。もう少し上の。少し…… お試しでいいから……遊びに行くとか…… 俺の事見て欲しいんだ。友 達以上恋人未満からで…… お願い……』
珠稀「凄い。誠実。素直な叫びだね? 友達以上恋人未満から……」
翔「んっ……」
ナゼか涙が溢れて来て……
本当はキチンと話ししたかったのに、声が出なくて……
珠ちゃんはそれを分かってくれて。そっと私を抱きしめてくれたの
二宮さんに対しては冗談?
って……
最初は声が出なかったの
怒りで……
でも本当の彼の気持ちは……
凄く一生懸命考えてくれてたんだって
私の事……
だから一歩踏み出してみようって
素直に思えたの
*補足 最後迄ダメなカズの元妻と母
しかし
師匠はカズを許した時
『自分は婿養子で』
と切ない告白
『新しくやり直せるお前が羨ましい』
と
心から旅立つカズを
祝福します