Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第125章 貴方だけが特別②
雅紀side
ゆなの部屋
お付き合いして3年半、初めてのゆなちゃんの部屋
初めは(うわーどうしよう!)ってパニクりそうだったんだけど……
目の前でね、ずっとシクシク泣いている愛しい女の子見てたら、
反って冷静になれたって言うか……
ゆな「まぁセンパイ……」
雅紀「ゆなちゃんストップ! 何回も聞いたよ? それに、俺の方が悪いの。球団に入団した時からね、そういう事も起こりうる。って心にしっかりと留め置いておけば、こんな事にはならなかったんだから」
ゆな「まぁセンパイ……」
雅紀「もう! そう言った傍から泣いちゃうんだから。ね? せっかく久しぶりに会えたんだからさ、笑顔見せてよ? ゆなちゃん…… ごめん…… 急に話変わるけど、ゆなちゃ可愛いお部屋だね。もっとこう…… シンプルな部屋かと思ってたからさ……」
ゆな「…… 絶対あたしの趣味じゃありません…… ママが勝手に変えちゃってたんだ。あたしが帰ってくる前に。あたし、翔ちゃんと色違いのシーツなのに。淡いグリーンの」
雅紀「なるほど…… 」
ヤッバイ! 何て言ってあげたらいいの? 落ち着いてた心臓がバクバクいってきた……
って
ゆなちゃん? 何してんだろ?
クローゼットをさ、ガサゴソしているんだけど……
ゆな「まぁセンパイ」
さっきまでソファーに並んで座ってたのに、チョコンと俺の前、床の上に正座しっちゃって
雅紀「ゆ.ゆなちゃん?」
俺も慌てて、床に正座し直すと
ゆな「まぁセンパイ! お誕生日おめでとうございます!」