Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第121章 夢じゃない…
翔side
カズ.まぁ『翔ちゃん、ゆなちゃん! 俺達幻じゃないんだからね!』
声も姿も
翔.ゆな「カズセンパイ.まぁセンパイ~」
私とゆなちゃんは、皆に思い込みが激しい言って言われてる……
今だってそう
もし目線を合わせようとして
そこに…… カズセンパイと相葉センパイが居なかったら……
なんて、バカな考えが…… 自分達でもホント愚かだってわかってるよ
けれどね、智さんは
智『幼い頃から、必死に夢を見てしまう事や、色々、叶わぬ事で絶望したりしない様に自分の心に一生懸命ブレーキをかけてきた結果だよ』
……って
そして、パパの前では例えそういう感情を抱いたとしても
顔に出さないよう、言葉にしないようにって思ってるの
智さんの言葉に…… パパが泣いてしまったから……
パパはそういう気持ちになったら、ぶつけて来て欲しいって言うけれどけど
ねぇパパ、こんな風に仲良くなれて心から嬉しく思ってるの
だからね。確かに、昔はあったわだかまりも今は本当にないの
その場にいる皆が、良かったって喜び合っている中
智さんと松本先生が抱き合っている中
パパと目が合って、優しい微笑みで頷いてくれて
気付いたら、私はカズセンパイに抱きついてたの
なぜだか声も出なくて……
涙も出なくて……