第4章 Proposal
「彼は七武海ですよ。海軍のあなた達が手を出していい男では無いでしょう?」
「元々おれは七武海なんざ認めちゃいねェ。」
「貴方がそう思っていても、海軍は七武海の存在を容認している限り私達に手を出す事は出来ないわ。教えて頂けないのなら失礼します。」
「待やがれッ!!」
たしぎが雪を蹴り、十手を片手にへと向かった。思い切り肩を引き彼女へ狙って突き出す。けれどはひらりと空高く羽ばたきそれを避けた。
「戦う気は無いんです。それでは。」
「くそ…おれの身体さえあれば…。」
思う様に動かない身体にスモーカーは舌を打った。はそんな彼の姿を気にせず施設の内部へ裏口から侵入すべく向かう。すると不意に爆音の様なものが聞こえてきた。まるで雪崩でも起きそうな程大きな音に驚き、音のした方を見れば煙が立ち上がっている。
ルフィ達のいる場所からは遠いものの、彼らの身に何かあったのかもしれない。そう思えばいてもたっても居られずは進行方向をそちらへと変えた。
「あっ…ルフィとフラン…いや、ナミさん!」
吹雪で視界の白む中、見えたのはルフィとフランキーの背中だった。そして更にその奥に立つ男には口元を緩める。名前を呼ばれ気づいたルフィ達は振り返り、トラファルガーはため息を漏らす。はルフィ達の後に降り立った。
「…麦わら屋と一緒に居ろと言わなかったか?」
「ローを探す為にちょっと出てただけよ。それよりさっきの爆音は…?」
「こーーーんなでっけぇ雪男が居たんだよ!!ナミが捕まったんだけどトラ男がぶった斬ってくれてよぉ、助けてくれたんだ!」
「ふふ、そうなんだ。」