第4章 Proposal
「初めまして、私はと申します。ルフィの幼馴染で、空島とは別の天界の住民です。皆様のことは新聞等でよく拝見していました。」
「おれはロロノア・ゾロだ。よろしく頼む。」
「おれさまはキャプテンウソップだ!よろしくな!」
「ニコ・ロビンよ。天界なんて随分興味深い場所ね。その大きな羽は飛べるのかしら?」
「はい、ちゃんと飛べますよ。皆様よろしくお願いします!」
近くに転がっていた施設の部品によく似た大きな残骸が作る洞窟のような場所へや麦わらの一味、子供たちは一時避難していた。まだ初対面のメンバーと挨拶を交わす最中、の隣に立っていたルフィはソワソワとした様子で左右に揺れている。
そして一通りの自己紹介を終えたタイミングで待ちくたびれたと言わんばかりに彼女へ飛びつく。
「!お前今までどこ行ってたんだ!?急に島にこなくなっておれすげー寂しかったんだぞ!!」
「ふふ、ごめんね。島から勝手に抜け出してルフィ達の所に行ってたのが父にバレて、行けなくなってしまったの。私も会いたかったよ。」
「今は!?も冒険してんのか?おれ達の船に乗れよ!」
「…ごめんね、今ハートの海賊団でお世話になってるの。ルフィの船には乗れないわ。」
「ちっちぇー頃海に出ようって誘ったら断ったじゃねェか…!」
「元々ルフィを探してたんだよ?でも見つからなくて海賊に捕まったり色々あったの。」
「ちぇー…。」
ゴムで出来た頬袋をこれでもかとばかりに膨らませ唇を尖らせたルフィ。喜怒哀楽がわかりやすく子供の頃とあまり変わらない様子の彼にの頬は自然に綻んだ。麦わら帽子の下に隠れた柔らかい黒髪へ手を乗せそっと撫でてやればルフィは嬉しそうに歯を見せ笑う。
「ししし、お前が生きててよかった!!」
「うん、ルフィも生きててよかった!背も伸びたし、男らしくなったね。」
「おう!おれだって今なら簡単にでこチュー出来るぞ!!」
「わっ…。もう、サボくんみたいな事しないの。」
彼の唇が徐にの額へ触れた。ちゅっ、と短く響いたリップ音に驚きの声を上げると一部始終を全て見ていたクルー達は見たことの無い船長の姿に絶句する。