第1章 叶わぬ想いを胸に
ミケは以前にクレアの色香をまとった声にヤラれて自慰をしかけたことがあった為、エルヴィンの言ってることは十分に理解ができた。
「まぁそう言ってくれるな。」
「我慢のしすぎはよくない、また魔がさす時は付き合うからな。」
「あぁ、頼んだ。ところで、タリアは相変わらずだな。彼女を見てるとなんだか複雑な気分になる。」
「お?なんだ?今度はアイツの心配か?」
「心配をしてもどうにもならないのはわかっているけどな。」
「諦めろエルヴィン、アイツには何を言っても無理だよ!はぁ……今日は帰ったらいい気分のままさっさと寝ちまおうぜ。また明日から仕事は山積みだ。」
「そうだな、私もそうしよう。」
壁外調査を控えた秋の夜、2人は足早に兵舎へと帰っていった。
──fin──
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