Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第64章 お願い愛想尽かさないで~K~
ホントに楽しかった
翔『カズの選んだ人だ。さすが。飲み断って帰りたくなるはずだ』
翔ちゃんの言葉がホントに嬉しくて……
のんちゃんに『話し合おう』と言ったのは俺なのに……『嫌いになった』って言われたらどうしようって……
怖くてしかたないんだ
ー寝室ー
ベッドに腰掛けて話を……
カズ「すごい楽しかったね」
のん「残念だったな」
カズ「何が残念?」
なに? 何が残念なの? ……
一つ一つの仕草、表情どれひとつ見逃さないように……
人の心を読むのが上手いって褒められる事がある俺だけど……
のんちゃんは別みたい……
のん「私も同じ高校に通いたかったな。きっとクラスの子達と皆で気象系王子'Sの誰々のファンって、自分のひいきの王子様が一番って、ワイワイして…… 毎日楽しかっただろうな……」
カズ「のんちゃんはどうせ帝王様でしょが……」
アイドル様の赤色王子様"が"好きなのんちゃん。その人に似ている翔ちゃんがちょっと優しくすると……
てか翔ちゃんも分かっててニッコリ微笑んだりとかさ……
サービスするんだもん!
今度釘刺しとかなきゃな……
のん「そうかな…… でもどうかな? 憧れと恋は別だもの……」
サラリと凄いこと言ったよね?
この流れで……
カズ「のんちゃんは…… 俺の嫌なとことか直して欲しいとこあるんじゃないの?」
のん「カズくんには何の問題もないよ。私の方が愛想尽かされても仕方ない事……」
カズ「うん…… 最近俺の事…… 避けてるのかなって…… ていうか俺が愛想尽かす事なんてないんだけど……」