第85章 相手を深く愛してるから~K~

　相手を深く愛してるから

　人を愛する……『楽しい!』『幸せ!』そんな感情だけじゃない

　愛してるから……　不安になり『誤解して』『スレ違って』しまう

　カズ「なぁチョっと冷静になろ？」

　のんちゃんは大きな美しい瞳に涙を溜め……
　俺の事ジッと見つめて

　ヤマトとタケルは…… そんなのんちゃんの剣幕に押されて茫然自失気味だし

　マズイな…… のんちゃん過呼吸になっちゃう

　とにかくソファーに座るように言って、その背中をゆっくり撫でながら

　カズ「人を愛するという事はさ……『楽しい!』『幸せ!』だけじゃすまないもんね？　ヤマトもタケルも亜子ちゃん、結衣ちゃん、のんちゃん、俺だって……　ヤマト.タケル、お前達の気持ち良く分かるよ｡ まぁ俺と違って二人は不器用だからさ。心から檸檬ちゃん、杏ちゃんを愛してるの間違いない……　けど､ 愛するがゆえに不安になってしまう……　そうだろ？　


　ヤマトとタケルは、自分達が抱いている感情が何か分からず戸惑ってて……　その感情がおぼろげに……

　俺が……　そうなんだもん……　苺ちゃんを愛してるから……　こんな接し方で良いのかな？　とか考え過ぎちゃって

　ヤマト.タケル「そうか……　不安」

　ちっちゃく呟いて、ソファーにドサッと腰掛けた二人を見つめながら

　のんちゃんが