Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第80章 遠慮と尊重と尊敬~K~.~苺~
苺ちゃん……色々ありがとね
母「ずっとね、のんちゃんと……って思ってたの。のんちゃんが、電話で『これからは色々教えて下さい。カズさんが『好きなのは、ハンバーグともんじゃ焼き』って言ってたんですけど……お願いします。作り方を教えてください!』って言ってくれたから嬉しくて! 押しかけてきちゃったの!」
カズ「だからって……今日の今日来る? オマケに姉ちゃん迄……」
分かってる。俺の顔見て分かっちゃったんでしょ?
皆で、俺が今この場の空気を壊したくねぇな。って思ったの瞬時に察してくれて……
ありがたいよね? ホント家族って
悔しいけど……のんちゃんの大好きな王子様が、人との付き合いは『遠慮と尊重と尊敬』って言ってたけど……
まさしくその通りだなって
のんちゃんは、性格からいつも遠慮がちに、傍若無人に見えるウチの母さんや姉ちゃん……父さんだって
俺に何か言いたくても、今みたいな場面では遠慮してくれるしさ
カズ「けど。ありがとう。これからものんちゃんの事頼むね」
何も言わず微笑んでくれた、母さんと姉ちゃん
カズ『悪いけど、じいちゃんの工場継がない』
って言った時
和花『大丈夫! 私が婿を取るから!』
って姉ちゃん……
俺の事いつも尊重してくれて……
俺は……俺の家族を尊敬してるんだ
カズ「けどさ。いいのかよ? 秀一さんほっぽって来て。花(ハナ)も可哀想じゃん」
ーピンポンー
和子「大丈夫! あ! 来た」
カズ「大丈夫! って何で母さんが……」
でリビングに
花「ママ~」
半泣きの花と、旦那の秀一さん登場
ぁ。
『二宮家には跡継ぎは居るから……心配ないよ』
ってのんちゃんに?
和子『二宮家は、女系家族で、子供の名前に"和"を付けて来たけど……拘らなくて良いからね。おばあちゃんも、そう言ってたわ』
姉ちゃんにも、そう言ってたしね
*カズのセリフ「『遠慮と尊重と尊敬』って言ってたけど……」
赤色王子様の名言を使わせて頂きました