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Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】

第68章 何勝手に決めてんの?①~苺~


 ソファーに横になって動けないけれど、カズくんの声と泣いてる声は微かだけど聞こえて

 なんて愚かなことしたんだろう? って……

 男の人が人前で泣くって嫌なんじゃないかな? って

 努力とか人の見てない所で頑張るカズくん。涙だって見せたく無かっただろうに……

 ゴメンね……



 ー病室ー

 カズくん泣き出しそうな……

 けれど微かに微笑んで、安堵と後悔の入り混じったような表情で

 私のベッドの前に椅子の背もたれを自分の体の前にし、椅子に逆に跨って座って

 背もたれの上の部分に腕を乗せて、その上にアゴを乗せて……


 ダラーっしてるけど凄く緊張感が……



 処置室で松岡先生に、今回の事の顛末を聞かれて……

 松岡「気持ちは分かるけどね……ヤマトタケルにはお灸を据えないと……」

 冗談ぽく軽い感じて私には言ったけれども、ヤマトにぃタケルにぃの下りのところでは、松岡先生の目がちょっと真剣になったから……

 私もそれだけは

 あの時何故、そういう気持ちになったか

 思い出して……先生が説教してくれるんならって……


 けど、もう一度軽く説教されて病室に送り込まれたんだけど……

(そうだよね)


 決して簡単な事じゃないから、軽い感じで言ってるけれど

 松岡『何かあったらどうするつもりだったんだっ?』

 ……その言葉には、

 それがあるんだ…… って思ったの



 カズくんが何も言ってくれなくて、じっと私を見つめてるから

 涙が出そうになったけど

 泣いてる場合じゃないんだって


 のん「ごめんなさい……」


 その瞬間、カズくんは立ち上がって私のベッドに上がって来て私を強く抱きしめると



 カズ「何勝手に決めてんの?」


 って……





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