第36章 最終章
ヒュウッと風が俺達の間を通り抜ける
黒子「本当は気付いているんですよね?」
ドキリとした
気付いていた?俺が?
黒子「さんが人の“好意”に気付かないわけが無いです」
『てっテツ?』
黒子「もう…誤魔化せられませんよ」
ドクンドクンと心臓が鳴り響く
止めろ…止めてくれ…
黒子「僕は本気で好きです」
あぁ…もう無理だ
テツは誤魔化せない
“本当は気付いていた”でもそれを忙しさと楽しさで誤魔化していた
『テツには何でもお見通しってわけか』
黒子「僕の観察眼を見出したのはさんですよ?」
『はは…そうだったな』
テツには敵わない