第34章 少年と少女の過去~帝光中での出来事~
あちこち走り回り、最後に着いたのは屋上
赤司は思いっ切り屋上のドアを開けた
『!おぉ、征十郎。今部活中だろ?どうしたんだよ?』
長い銀髪を風に靡かせながら、青い目は細められる
その声はいつもと変わらない
赤司「どうして部活辞めたんだい?」
『テツはもう俺が居なくても出来てるだろ』
の声は静かで心地が良いテノール
赤司「何故部活を辞めた?選手としても君は誰よりも強いのに」
『別に理由はねぇよ』
はニッコリと優しく微笑む
それは今まで見た笑顔より遥かに優しく儚い