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誘華

第2章 鬼龍+蓮巳/両手に華


 尻を撫でながら、少し屈んで束間の耳元に口を寄せて聞けば身体をビクつかせた。束間の性欲スイッチは耳だから、耳元で話すと段々発情していくのだ。

「んっ、でも…仕事だから…」
「そうだな。俺もしたことあるけど、あいつ体力半端ねぇからな」

 俺がタチで神崎がネコで撮影をしたことはあるが、神崎は色っぽいがネコでも絶倫でいつ全部搾り取られやしないかとヒヤヒヤしたもんだ。

「…神崎くんの方がいい?」
「あ? そういうわけじゃねぇよ?」
「そうなの?」
「じゃなけりゃ、いまこうやってセクハラしてねぇだろ」
「セクハラは認めるんだ」
「お前にだけだよ」
「いましたいの?」
「今も捨て難いが、腹拵えと風呂の後にゆっくりだな」
「ん、わかった。手洗ってくる」

 ぎゅーっと抱き締められたと思えば、束間は俺から離れて洗面所向かった。俺もすぐ夕飯が出せるようにキッチンに向かった。
 一緒に生活して思うが、束間は規則正しい。帰りが遅くならない限り翌朝はいつも6時には起きて家事をしていたり、仕事も早く終われば買い出しして夕飯や風呂の支度をしてくれる。料理は俺より上手く、家事の手際も良いときている。

「鬼龍くん、何かお手伝いある?」
「じゃあ、お茶の用意頼む」
「はーい」

 手洗いを済ませて荷物を置いてきた束間は俺のところに来て、手伝いを頼むとすぐ用意を始めてくれた。
 はっきり言って、俺には勿体無い良い彼女だ。ずっと一緒にいられたらと付き合ってから思っているくらいに俺は束間の人柄に惚れていた。
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