第3章 それぞれの
「俺の彼女は...万理花っていうんだ。伊藤万理花」
カフェを出て道を歩く私たち。
伊藤万理花
聞いたことのある名前だった。
確か...すごく可愛い子ですごくモテる子。
きっと...
中島くんとお似合いなんだろうな...
「最初は俺の片思いでさ...でもあっちが告ってくれて...両思いだって喜んでたんだけど...」
中島くんは言葉を切った。
「中島くん...?」
ふと彼を見ると、その目からは涙がこぼれていた。
「結局...浮気してるし...本当、なんなんだろうな...」
「うん...」
中島くんの気持ちは痛いほどよくわかった。
私も同じ思いしてるから。
「相原さんは?なんで付き合うことになったの?」
私は...