第2章 土曜日
デートの朝、俺は目覚ましが鳴る前に起きてしまった。
時間を確認するために枕元の携帯を探していると、起こしてしまったのか美咲がこちらを見ていた。
「何時?」
呂律の回らない口で尋ねる美咲。
「えーっと、7時ちょっと前。」
「早いよー。」
遠足の日の子供みたい。美咲は寝ぼけ眼でくすくす笑う。
9時までゆっくり寝ようと言っていた昨晩の自分はどこへ行ったのやら。しかし眠気の吹き飛んだ俺はベッドから這い出てトイレに向かう。
「もう起きるのぉー?」
「うん、眠気吹っ飛んじゃった。」
「あたしは二度寝するー。」
もそっ。
瞬時にベッドの中央に体を寄せた美咲は、遠慮なく休日の惰眠を取る体勢に入った。
一緒に起きて仲良く朝ご飯にしようよ。
そう言いたいところだけれど、昨晩あんなにハッスルさせた自分にそんな事を言う権利は無いと口をつぐんだ。
昨晩の美咲は可愛かったなぁ。風呂上がりの2回戦、電マで攻めたらすごい声で派手にイっちゃって・・・。
やめよう、またムラムラしてしまう。朝勃ちの勢いのまま押し倒すのはダメだ。
まぁ、美咲の可愛い寝顔が見られるならそれでいいか。
トイレから戻って来ると、美咲は早くも寝息を立てていた。