第3章 この気持ちの理由
町娘「政宗様!私と茶屋に行ってお茶しませんか?」
町娘「ちょっと!政宗様と約束したのはこの私よ!」
なぜ町娘たちが喧嘩をしているのか、
理由は、お分かりだろうが。伊達政宗だ。
美形で、家柄もよく。フレンドリーで人当たりもいい。むしろ、これでモテない方が不思議なぐらいだ。
しかし、このモテ男に対して不満を覚える者がいた。
(政宗ってば!また女の子とイチャイチャして〜!!女の子の気持ちをもてあそぶなんでサイテー!)
そう、玲奈である。
そして、また女の子と遊びに行こうとする政宗を捕まえ
玲奈「ちょっと政宗!少しは、女の子の気持ちを考えて!」
政宗「ん?玲奈も行きたいのか?」
からかうように政宗が返してきて、益々腹が立っていると。
家康「政宗さん、この子は政宗さんに女遊びも大概にしろって言ってるんです」
すると、一緒に買い物に来ていた家康も政宗注意をするが全く聞かない様子で
政宗「なんだ、玲奈俺に妬いているのか?」
玲奈「もう!そんなんじゃないよ!」
その後も玲奈が怒って、政宗がヘラヘラとからかうやり取りが続き。
とうとう家康が呆れたように
家康「玲奈、早く行かないとお店が閉まっちゃうよ」
その言葉にはっとした玲奈は慌てて申し訳なさそうに家康を見上げた。
玲奈「ご、ごめん家康!じやあお店行こっか!」
そう言って、玲奈と家康が去っていっていると家康がさりげなく玲奈の手を握っていたのを政宗は見逃さなかった。
政宗 (なんで手なんか握ってるんだ?さっきまでずっと俺の方を向いていたのに。)
政宗が名付け難い感情が湧き出ているのにも気付かない町娘が
町娘「政宗さまぁ、ほらほら。邪魔者は消えたことですし一緒に行きましょう」
町娘 「あんな下品な子ほっといて〜」
政宗はまるで鬱憤を晴らすように町娘たちと茶屋へ向かった。