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promessa

第10章 後日談ーデート編ー前ー


デート当日

「飛影まだかなぁ」

優愛は楽しみ過ぎて早く待ち合わせ場所に着いてしまい、戸惑う。
といっても暫く待って時間は過ぎているのだが。

「ねぇ彼女、暇?」

「えっ」

急に見知らぬ男に声をかけられた。
ナンパだと理解した途端優愛は不安になる。

「俺とどこか行かない?」

「いや、あの待ち合わせしているので…」

「そんなん放っておいて俺と行こうよ」

手を掴まれ強引に引っ張られて小さく悲鳴をあげる。

「やめっ…」

「触るな」

聞き慣れた声に目を見開いた。
そこには男の腕を掴む飛影の後ろ姿。

「飛影!」

喜びと安心に声を上げる優愛。

「なんだよお前」

飛影は男の腕を握る手に思い切り力をこめる。

「いてててて!」

「あー!飛影待って!それ以上は!」

優愛は飛影が本気で男の腕を折る勢いだったので制止に入る。
仕方なく手を離す飛影。

「痛ぅ…待ち合わせって彼氏とかよ…」

そう言って男は大人しく去って行った。

2人は持ち直し向き合った。

「すまん、遅れて」

気まずそうに目を逸らす。

「あははホント絡まれちゃったよ、でもちゃんと来てくれた」

「当たり前だ」

いつもと違う格好の飛影にときめく優愛。
きっと蔵馬たちに協力してもらったのだろう。
そんな飛影もデートに気合いを入れている優愛の姿にドキドキしていたりする。

「行こっか!街歩こう!」

「あぁ」

「あの…」

「?」

「手…繋いでいい?」

もじもじとする優愛。

「…ああ」

「えへへ」

耳まで赤くしている飛影の手そっと握る。
握り返してくる温かさに幸せに心が満たされる優愛だった。




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