第4章 想起2
それから優愛の家に訪れるようになった飛影だが
暗黒武術会の日が近づいていた。
首縊島に向かう前に優愛に会いに行っていた。
「飛影!今日は格好が違うね!どしたの?」
「明日から俺は暗黒武術会に行かなくてはならない。」
「え?」
「だから暫く会えない」
「ついて行っちゃダメ?」
「ダメだ、危険だ妖怪どもがいる」
「どうしても?」
「お前を危険に晒したくない」
「飛影と一緒にいても?」
「…また…約束する、必ずお前の元へ帰ってくると」
思いがけない飛影の言葉に驚く優愛。
彼は手首のミサンガ見たあと、優愛を見つめた。
真っ直ぐな眼差しで。
「暗黒武術会て危険なんでしょ?じゃあちょっと待って」
優愛は緑色の毛糸をだし、編みだす。
「はい出来た!紅はもう既に渡したから今度は健康を願って緑ね!」
緑色のミサンガを飛影に見せた。
「これは右足首につけるんだよ!勝負ごとだからね」
優愛は飛影に近づいて右足首に巻き付ける。
黙ってそれを見つめる飛影。
「必ず無事に帰ってきてね!約束だよ!」
「絶対帰ってくる」
そう言って飛影は身を翻し去って行った。