第1章 もう1人の私
なんの為に授業するんだろう。
高校もちゃんと通った試しがなくて、授業も付いていけない。
あ、私馬鹿なのかなって思った。
隣の堀尾を見ても寝てたりして退屈そう。
私も寝よう。そう思って机に伏せた。
「紫苑ちゃん…」
遠くから桜乃ちゃんの声がする。
「紫苑ちゃん!」
あれ?遠くじゃない?隣から聞こえる…
そう思って目を開けたら目の前に桜乃ちゃんが立ってた。
気付いたら生徒達はご飯を食べてた。
「ご飯食べよ!」
朋ちゃんも一緒に声かけてくれる。
ご飯…お弁当…そんなものない。
夜働いてれば眠くて朝は起きれない
親だって同じ仕事してるから作ってくれる訳でもなくて
「私お弁当持ってないんだ…だから一緒に食べれない……ごめんなさい」
そう言うと朋ちゃんがパンをくれた。
「ならパンあげるわよ!一緒にリョーマ様の話をしましょう」
そう言われたから私は笑顔で頷いてありがとうってパンを貰った。
リョーマ君の話や桜乃はリョーマ君が好きでテニス部だって事
今はテニス部マネージャー募集してるからマネージャーになった方リョーマ君の近くに居れるなど色々聞いた。
私はリョーマ君が王子様だと思ってる。
だから、私はテニス部のマネージャーになろうと思う。
夢のリョーマ君が目の前に居れるなんて幸せじゃない
そう考えてた。