第3章 姉と私。
え?嘘でしょ…?
私は全身に力が抜けて倒れ込む。
遠くで私の名前を呼ぶ声が聞こえる。私はそのまんま暗闇の中に閉じこもった。
もう私の存在が分からない。
親も怖い。家族も怖い。ずっと怖い。一生怖い。
だから私は私を抑える。
そう思いながら私は私を閉じこめた。
「五十嵐さん!」
不二先輩の声で目が覚める。
「んー…ぁあ、不二先輩か」
私がいつもと違うのを気づいて周りにいた人達はびっくりした顔でこっちを見てきた。
ルナを見るのは初めてか。
あ、でもリョーマ?ってやつには見せた事あるな…。
まぁ、きっと私とは気付いてないんだろうけどさー…
「えと五十嵐さん?君はルナの方だね」
不二先輩はどうやら気付いたらしく名前を呼んできた。
私は頷いた。
「もう紫苑は居ないよ、これからもずっとこの私が居る
スマホも壊れたし、とりあえず紫苑の病みの種になる本人もこちらに来るだろうし、君たちはちょっと邪魔かな」
そう言ってルナは立ち上がり、ドアを開けた。
「とりあえず私は逃げるよ
この体は紫苑の物で傷をあまり付けたくないしね」
そう言ってドアを閉めた。
さて、どうしよう、1層のこと姉を殺してしまおうか。
寧ろ家族を殺してしまおうか。
でもそんなことして紫苑は喜ぶだろうか?きっと悲しむだろう。
とりあえず味方が欲しいな