第2章 合宿
「では遠慮なく五十嵐さんって呼ばさせて貰うね」
そう言って不二先輩は私の隣に座った。
「おま…不二先輩は私が気持ち悪いと思わないのか?
寧ろ……」
「思わないよ、五十嵐さんは闇を抱えてたのを知ってる
だからもう1人の五十嵐さんがそれを救ってくれるように出てきたんだと思ってるよ」
私の言葉を遮るように説明してくれる不二先輩。
なんだ…別に私が出る幕では無かった。
説明しなくても分かってくれる人が居る…だから本体よ。
怯えなくていい。逃げたくなったら逃げればいいよ。
それでも傍に居てくれる人が居るから家なんて帰らなくていい…
バタッ。
「五十嵐さん!?」
そうして私は眠りについた。
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んっ………朝?それにしてはまだ薄暗いのに
私が起きるって事は夜が終わったって事なのに…
私は眠い目を擦ってぼんやりと目を開けた。
みえるのは明るくなってきた空。
そして頭の下が暖かい………!?
私はビックリして立ち上がった。
「五十嵐さんおはよう」
そう。目の前には不二先輩が居て私は不二先輩に膝枕をして貰っていた。
「す…すいません不二先輩…わた…私……なんか……しましたか……?」
夜の私が出てきたって事。
不二先輩が居て膝枕して貰ってたこと。
もしかしたら襲ってかも知れない……そう考えた
「クスッ
そんなに慌てなくても何もされてないよ」
そう言ってくれたから私はほっと胸をなで下ろした。