第2章 合宿
「初めまして五十嵐さんのお姉さん」
そう言って微笑む不二先輩。
きっと男だからなのかなこういう女の人に弱い…寧ろタイプなんだろうな…って思いながらふと不二先輩を見ると口パクで大丈夫だよ
って言ってた。なんの事?って思わず首を傾げる。
「それでこの学園に入部してない人がどうしてここに居るのかな?」
不二先輩急に目を開いて言う。
「えと…妹はちゃんと出来てるかな?と思って見に来たんですけど…」
急な不二先輩の少しの怒りモードに姉上はびっくりしたらしく震えながらも言葉を発した。
「大丈夫だよ
それだけかな?部活の邪魔になるから帰って欲しいんだけど」
そう言う不二先輩は私でも怖いと感じてしまう程で……
「妹も連れて帰ります
行くよ紫苑」
そう言って無理矢理連れてかれた。
不二先輩の顔は少し悲しそうに見えた。
きっとドリンク作る人がいなくなるから…そしてもう今日で最後だから。
だからそんな悲しそうな顔してるんだろうなって思った。
私はきっと帰ったらおねぇちゃんに殴られる。
もう怒ってますってオーラが後ろから見ててわかる