第2章 すれ違った気持ち
ソファに座りボーと天井を眺めていると、チャイムがなった。
俺は重い腰を上げ玄関に向かった。
扉を開けるとそこには、今にも泣きだしそうな顔のが立っていた。
裕太「………」
「ごめん、来ちゃった……」
俺はなんて声をかけたらいいかわからず、言葉が出てこなかった。
「……………」
何も言わない俺を見てが下を向いた。
裕太「取り敢えず入ったら?」
俺はを部屋に入れると、ソファへ座らせた。
キッチンでコーヒーの準備をしている間もは手を握りしめ下を向いたままだった。
泣くのを我慢してるのは、一目瞭然だった。
淹れたコーヒーをテーブルに置き、の隣に座ると、の体がビクッとなった。
裕太「……………」
「……………」
しばらく沈黙が続いた。
裕太「あのさぁ………」
「裕太………もしかして、私を避けてる?」
俺が話し出すのと同時にが話し出した。
裕太「えっ?」
「最近ドタキャンばっかりだし、もう私の事嫌いになったの?」
裕太「……………」
「私…………裕太がいなくなったら、生きていけないよ」
が泣いてるのが、見なくてもわかった。
俺の胸がドキンと鳴った。