第4章 「作戦と再会」
フロトさんは、鋭い瞳でカルツを見る。
「カルツ君……君には双子の姉が居たみたいだが……。」
カルツは、コクリと頷く。
そして、弱々しく言った。
「………ハルツは、奴らに連れられて行きました。俺を守る為に………。」
フロトさんは、目を伏せてそうか、と言った。
俺は、何もしてあげることは出来ないため、カルツには声を掛ける事すら出来なかった。
フロトさんは、静かに言った。
「恐らくだが、その君の姉は生きていると思う。ベレスは、この事を知っているはずだ。殺すわけがない。」
確かに、ベレスが知っていたら殺さないだろう。
俺は、ゆっくりと口を開き言う。
「カルツ、恐らく敵は襲いかかってくるばすだ。もう一度確かめよう。」
「あぁ………。そうだな。」
カルツは、弱々しく答えた。
その後、俺達は敵に備えて作戦会議を行うのだった。