第4章 「作戦と再会」
~ガジル~
俺は、ミラドの後について行ってアクチ達を見張る。
ふと、ミラドを見ると顔が強張っていた。
「なぁ、ミラドもし戦闘になったら、お前どうする?」
俺は、疑問に思っていた事をミラドに聞いた。
「カルツという子を、殺そうとしたら止める。いや、止めなくちゃいけない。」
ミラドが、どうしてカルツという男に対してこんなにも必死だったのか、俺にはわからない。
だが、この前言っていた大切な人というのは、まさかカルツというわけではないよな?
俺は、黙ってミラドの話を聞いていた。
ミラドは、俺を見て言った。
「………ガジルは、どうするの?カルツを守ろうとする行動は、裏切りに入るよ。」
「さぁ~な。だが、今の俺は………………。」
俺は、一旦息を全部吐いて、大きく吸い…………。
「お前と共に、行動するのみだ。これは、俺が望んでいた事だ。」
俺は、ミラドを見る。
そんなミラドは、目を見開いていた。
余程、驚いていたのだろう。
そして、ミラドは俺に微笑んでいた。
「………ありがとう。」
そう弱々しく言ったのだ。
その瞬間、俺の心臓が高く飛び上がった。
俺は、ミラドには弱いのかも知れない。
心の何処かでは、ミラドに触れたくて仕方ない。
しかし、今はそういう場合ではない。
息を吐き、再びアクチ達の様子を見るのだった。