第3章 「覚醒と壊れゆく心」
~ガジル~
俺は、さりげなくミラドに聞いてしまった。
だが、一番気になったのはミラドにとって大切な人とは誰なのか………だ。
それがもし俺以外の男だと、考えるとイライラしてたまらない。
俺は、大きく息を吐く。
俺は、親より大切な人は………ミラドしか居なかった。
だから、もう少ししたら俺はミラドに告白しよう………。
好きだ………とな。
だが、今はミラドの精神的に安定はしていない。
だから、俺がこいつを支えるのだ。
アイツらになんと言われようがな。
俺は、ソファーから立つ。
「腹減ったから、何か食いに行こうぜ。」
「………うん。行こうか………。」
ミラドも、そう言って席を立ち、俺とミラドは食堂へと向かった。
食堂に向かう途中…ミラドがポツリと呟く。
「………───は、大丈夫かな………。」
「?ミラド?」
俺の言葉に、ミラドは急に顔を上げて、何でもないと言うのだった。
最初の方が、全然聞き取れなかった。
気になっても仕方ないから、俺はミラドには聞かなかった。