第3章 「覚醒と壊れゆく心」
「おい、テメェーら放せよ。ミラドにとっては、良い躾だと思うぜ!」
ニヤニヤしながら、楽しそうな表情をして言うアクチ。
俺は、その様子を無視してミラドが、逃げれないようにしっかりと、抑え込む。
その時………。
「何をしている。」
低い声が、会議室に響く。
声の主は…………ベレスだった。
その声を聞いて、ミラドとアクチの動きが止まった。
会議室に、ベレスが入ってくる。
「それで、任務はどうした?」
俺達全員は、息を呑んだ。
俺は、ミラドを放し、ランとライドも、アクチを放す。
「…………初めての失敗です。」
ビドが、皆の代表で言った。
ベレスは、顔色変えずその言葉を、受け止めていた。
ベレスは、腕を組んで俺達を睨み付ける。
睨み付けただけで、何故か重みを感じる。
「なら、次は必ず成功させろ。以上だ。」
ベレスは、それだけを言って、会議室を出た。
俺達は、その様子を無言と見ていた。
バタリと扉が、完全に閉まった所で、ランが言う。
「………とりあえず、作戦会議としますか。ガジルとミラドは、今回外れてくれ。」
ミラドは、武器をしまい無言で、会議室を出て行く。
「……わかった。ミラドは、こっちでなんとかする。」
「あぁ。頼む。」
俺は、ランにそう言われ俺も、会議室を出る。
それも、ミラドを追って…………。