第3章 「覚醒と壊れゆく心」
「おい、まさかテメェー……。ガジル、ミラドの味方になるつもりか?」
「味方なにもない。俺のパートナーだから、当たり前の行動しただけだ。」
俺は、アクチに向かってそんな風に言うと、どうも納得出来ないのか、数秒俺を睨んでいた。
俺も、アクチを睨み返していた。
ミラドに触れていた時点で、俺はイライラが止まらなかった。
ミラドを触れていいのは、俺だけだという、欲望が出ていた。
ビドは、落ち着いて言う。
「……まさか、失敗するとは思ってもいなかったです。ですが、次はそうはいきませんよ。次回は、確実に殺していきましょうか。」
次回も、やっぱりフルトを殺す事になるのか、と思い。
更に、作戦も考える事となった。
ランが、ミラドを見て言う。
「次回は、ミラドとガジルを抜くとするか。ましてや、ミラドの精神的なダメージが大きい。」
「…ケッ。人を1人殺したぐらいで、こんなボロボロになるとは、弱いな。」
アクチは、吐き捨てるように言った。
まさか、ここまでミラドが壊れるのは俺も正直驚いた。
「………人を殺して何が、楽しんだ?」
ミラドの声が、聞こえてきた。
それも、今まで以上に、低い声で…………。
その言葉は、アクチに向かって言っていた。
ミラドは、アクチに向かって睨み付ける。
アクチは、ニヤリと笑う。
「おぉ。そんな表情(かお)初めて見たぜ。なんだ?怒ってるのか?」
「何が、そんなに楽しんだ!!!」
ミラドの声が、部屋中に響き渡る。