第3章 「覚醒と壊れゆく心」
ハルツは…………殺されたのか?
俺は、奥歯で噛み締める。
さっきから、悪い方向に考えていた。
俺は、考えたくもないので首を左右に振る。
すると、フルトさんが妙な事を言い始めた。
「………でも、おかしい。4人と聞いていたが、まさか仲間が増えていたとは………。」
独り言のように、呟いていた。
レートさんも、同じように頷いていた。
これは、やはり自然に仲間が増えたと考えるべき、だと思った。
「……今回は、撤退してくれたが、次の時は今よりそう簡単に、撤退してくれないかもしれない。」
「そんなっ!?」
ルカは、声を震わせていた。
はっきり言って、ルカも怖い想いをしたに、違いない。
それは、俺の力不足だったからだ。
もっと、強くならなくていけない。
「だったら、俺達も強くなって守ろうぜ!」
ジンは、俺を見てニカっと笑う。
俺は、その姿を見て頬を緩め、強く頷いた。