第3章 「覚醒と壊れゆく心」
~ハルツ~
ガジルが、抱きしめられたら時は、流石に驚いたがガジルの優しい声で、私は泣いていた。
暫く泣いていたが、ガジルがずっと優しく抱きしめてくれていた。
気持ち的には、とても嬉しかった。
心の中は、とても軽くなったような気がした。
「………ガジルありがとう。もう、大丈夫。」
私は、それだけを言って顔を上げる。
その時、ガジルとの顔の、距離はあまりにも近かった為、私は驚き慌てて離れる。
「っ!?ご、ごめん。ガジル。」
「い、いや……。俺は大丈夫だ。」
すると、ガジルは複雑そうな表情をして私に質問をしてくる。
「1つ聞いていいか?」
「ん?どうしたの?」
私は、首を傾げるとガジルは、一旦息を吐いて私に言う。
「……ミラドは、どうしてこの仕事に入った?」
「!!!」
ガジルの言葉に、私は息を呑み込む。
一番聞かれたくない、質問だった。
「そ、それは………。」
私は、顔を俯かせる。
ガジルに、何と言えばいいかわからなかった。
すると、ガジルは頭をボリボリと掻きながら、申し訳無さそうな、表情をして言った。
「……悪い。聞いちゃ、いけないことだったな。今は、聞かない事に、する。」
意外な言葉だった為、思わず私は、顔を上げる。
ガジルは、柔らかい微笑みを私に見せて言う。
「…………いつか、教えてくれねーか?」
私は、思わず小さく頷くのであった。