第2章 「始まり」
ここに残ったには、私とガジルだけ。
ゆったりと目を開きガジルを見て言う。
「………捜そうガジル。フロト・ローガを………。」
ガジルの瞳は、悲しそうに映していた。
何故、そんな瞳になっているのか私にはわからなかった。
その時、いきなりガジルは私に抱きつく。
「なっ!?ガ、ガジル!?」
私の脳は、パニック状態となっていた。
ガジルは、私の耳で囁いた。
「…………大丈夫だ、ミラド。フロトを見つけても俺が殺す。お前の手を染めたりしない………。」
今でも、消えそうな声だった。
何故だか、ガジルに抱きつかれると心臓が、落ち着かない。
私は、ガジルの肩に顔を埋める。