第1章 「取り戻し」
更に、力を加えてきた。
骨まで、影響しそうだと思ってしまった。
「………っ…………ぃ……………。」
私は、その痛みに耐えきれなくなり、声が漏れた。
アクチは、笑っていた。
その時…………。
「アクチ、何しているんだ?」
ガジルの声が、聞こえてきた。
アクチは、舌打ちをして私から離れた。
そして、そのままアクチは、歩いて行った。
私は、手首を見た。
掴まれていた部分が、赤くなっていた。
(………冷やさないと………。)
私は、溜息をした。
ガジルが、私に近づいて来た。
「…………ミラド、ちょっと来い。」
私は、頷いてガジルの後について行った。