第6章 「明日という希望」
「ぐうっ……!」
ベレスは、苦しげな表情を見せ必死に抵抗する。
しかし、光の縄は…けして解く事など出来ない。
私は、口から流れている血を拭き取る。
そして、動けないベレスに睨みつける。
「貴方の野望も…今日で終わりだよ。」
「チッ……。」
ベレスは、舌打ちをする。
カルツは、私を見て微笑んだ。
「ハルツ……お帰り。」
そのたった一言に、私の頬は大量の涙が流れ始める。
私は、それでも一生懸命笑顔を作り、カルツに言った。
「ただいま……カルツ!」
シードやアサルトは、私達をずっと見守っていた。
ジンも、嬉しそうに笑顔を見せてくれた。
ヴェグは、私を強く抱き締めて……。
「…良かったな…。」
そう優しく言ってくれて、私は強く頷くのであった。