第6章 「明日という希望」
「だが……貴様達だけじゃ、私を止められない。それは、わかっているのだろう?」
「…………。」
シードは、ベレスの言葉に黙り込む。
否定もしていないし、肯定もしていない。
しかし、シードは困難な表情をしていた。
「………───────せる………。」
カルツの声が、私の耳に入ってくる。
「カルツ?」
ジンは、驚いた表情をする。
カルツは、ベレスに睨み付けながら立ち上がる。
「…だったら、俺が止めてみせる!お前の野望をッ!!!」
カルツは、声を張り上げギュッと双剣を握る。
ベレスの笑い声が、聞こえてきた。
「ふ、あはははははッ!面白い事を言うじゃないか……。ハルツじゃなくても、貴様…カルツを殺せば私の願いは、叶うしな。」
私は、ゆっくりと立ち上がり、アサルトの前に立つ。
「カルツ……貴方、1人じゃないよ。私も止めるよ。」
私も剣を強く握り締める。
「いいだろう、貴様達の運命は、死ぬ事だ。未来はない。」
ベレスは、刀を構える。
私とカルツは、お互いの顔を見て剣をベレスに向ける。
そして………。
「「私/俺は、お互いに信じる。それは…家族で双子だから。貴方/お前に、未来を決める権利は、ない/ねぇ!」
私とカルツの声が、重なり双剣が光始める。
この現象は、初めてだった。
…………『金』色だった。
初めての色……。