第6章 「明日という希望」
俺もベレスに向かって、襲いかかる。
右から斜めに斬りかかるが、見事に受け止められてしまう。
ベレスは、本当に強いと確信する。
「お前を倒し、ハルツを連れて帰る!そう……約束したんだ!」
「約束?一体誰にだ?……両親だと言うのか?だいたい、貴様の両親は────」
「───お前が、殺したんだろ?」
俺は、ベレスの言葉を塞ぐように言う。
ベレスは、不気味な笑みを浮かべ俺を吹き飛ばす。
一瞬、何が起きたかわからなかった。
ただ、俺の視界はいつの間にか床を見ていた。
腹には、激痛が走る。
「がはっ……。」
息が、詰まる感じがした。
「親父ーッ!いい加減にしろーッ!」
ヴェグラートは、声を張り上げながらベレスに襲いかかる。
ベレスは、余裕の笑みを浮かべたままヴェグラートを、いとも簡単に吹き飛ばす。
「ぐはぁっ!」
「ヴェグ!」
ハルツは、倒れたヴェグラートに近づく。
その時だった。
ドカンッ!と大きな激しい音が、俺の耳に入る。