第6章 「明日という希望」
~ジン~
ドタドタと忙しく走って行ってしまったガジル。
いや、もうアイツはヴェグラートか…………。
しかし、母さんという言葉に、俺は疑問に思ってしまった。
「あのよ……ヴェグラートの母親って………?」
俺の質問に、アサルトが答えた。
「ヴェグラートノ母親ハ………ベレスニヨッテ、殺サレタ。ソレモ……ヴェグラート本人ノ前デ………。」
その言葉に、俺達は黙ってしまった。
ヴェグラートは、とても辛い経験をしていたとはな………。
暫く、沈黙をしていたが最初に打ち破ったらのはルカだった。
「皆、行こう?きっと、カルツのお姉さんはまだ、生きてるから!」
「あぁ!!行こう!!」
カルツのかけ声で、俺達は動き出した。