第6章 「明日という希望」
~ハルツ~
私は、大人しくベレスの後について行く。
すると、また違う空間に出た。
さっきよりも重々しい空気になっていた。
そして、一つの扉………厳重に巻いてある鎖…………。
まるで、何かを封印しているように見える。
ベレスは、扉の前に立ち私に振り返る。
そして………ベレスは武器を構えた。
私は、息を呑み込みベレスに問う。
「何の………マネですか?」
ベレスは、不気味な笑みを浮かべて、武器の矛先を突きつける。
ベレスの武器は、剣のようで剣ではない。
刀に近かった。
「君には、此処で死んで貰う。生け贄になってもらう。」
「っ!?」
私は、咄嗟にベレスから離れ武器を構える。
右は『黒』、左は『白』の双剣。
「わ、私は………此処で死ぬ訳はいかない!カルツを………守る為にッ!!」
私は、ベレスに向かって叫ぶ。
「遺言は、それだけか。」
ベレスは、冷たい瞳で私を見て、襲いかかってきた。