第4章 「作戦と再会」
~ハルツ~
暫く様子を見ていたら、アクチ達が移動し始めた。
何故移動するのかは、不明だった。
が、そんな事を考えている場合ではない。
私とガジルは、お互いの顔を見て頷き後を追いかける。
夢中で、追いかけた所、町から少し離れていた。
そして、目の前には随分と古い遺跡があった。
そこには………カルツ達が居た。
まさかと思った。
息を呑み込む。
そして、アクチ達はカルツ達を襲いかかった。
カルツ達は、素早く武器を構えてそれぞれ戦い始めた。
私とガジルは、ひとまず様子を見る。
私は、もしもの時に備えて、双剣を構える。
右が、『黒』。左が、『白』。
ガジルも、武器を構える。
カルツは、アクチを相手にしていた。
だが、私の予想よりカルツがアクチを押していた。
やはり、カルツは確実に強くなっている。
私の頬が思わず緩む。
もしかしたら、このままこの組織が終わるかもしれないと、期待をしていたが………。
それを、見事に裏切る瞬間がきた。
ドガーンッ!と物凄い大きな音がした。
私は、驚いてよく見るとアクチが、不気味な笑みを浮かべて、拳の周りを飛び回る『風』。
それも、いつも以上の力だった。
私もガジルも、驚きすぎて言葉も出ない。
「おい!テメェーよくも、俺を本気にさせてくれたな!そのお礼に、とっておきのパワーで、あの世に送ってやるよ!」