第5章 【裏】表現/斎宮
「うっ」
「ふぁっ、あんっ、あぁっ」
ゆめの喘ぎは、聞いていて飽きない。僕の動きに翻弄され、それなのに僕を求める姿は愛らしい。初めてそれを聞いて見たときは感動のあまり動けなかったものだ。
その所為でゆめは声を抑えるようになったが、弁明したところでゆめは恥ずかしがってますます声を抑えようとするだろうからこれまで言わないでいた。
「あぁっ、らめっ、そこきもちぃからぁっ」
「それなら尚のことだろう?」
「ひゃあっ、あぁっ」
あぁ、愛しい僕の妻が、僕のゆめが、僕の手でどんどんまた愛らしさを増していく。
普段の姿も愛らしく、美しく、凛々しく、伴侶として申し分ないほどだが、この行為の姿はまたそれとは違う魅力がある。
「ふぁあっ、あんっ、あぁっ」
僕だけしか見られない、僕だけのゆめ。
僕が腰を動かすたびに、甘美に鳴き、艶めいた姿になる。僕の作ったゆめだけの一着を身に着けて、乱れていく。
「しゅぅ、しゅぅっ、あぁっ」
愛らしく、いやらしく、美しい姿で呼ばれると、僕もたまらなくなる。
「はぁっ、ゆめ、もっと見せておくれ」
もっと…
「ぁぁっ、あ、いっちゃ、らめっ」
「一緒にいこうかっ」
「あぁぁっ」
もっとめちゃくちゃにしてしまいたくなる。君はきっとそうなっても美しい…
共に絶頂を迎えると、ゆめはそのまま眠ってしまった。何度もいってるのだ、無理もないことだ。
「本当に、たまらないな…」
この美しい姿は僕だけが知っていればいい。
部屋の片づけを簡単に済ませてからゆめを抱えて、僕は浴室に向かった。
「すぅ…んぅ…」
身体を綺麗にしてやり、ネグリジェを着せて、髪も乾かしてやってから僕はゆめを抱えて眠りについた