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誰ガ為ノ戯曲

第2章 トリップ


現実主義者二人と神隠し【side憂希】

「なんだよー」
「一番必要なものだろ。」
「…や、大抵真っ先にくるのはチートとかだから、なんていうか、オタクの割に現実主義者だなーって。」
「あー、まーな。」
「そうゆうとこは案外きっちりしてんのよ、私ら。」
「…そっか、あとは?」
「家。」
「家具一式、私らの趣味に合わせたやつ。」
「ガラケー」
「戯言使いシリーズに曲弦糸ってあったじゃん、それ。」
「PC。」
「来良学園の入学パンフ。」
「なんか察知機能みたいなやつ。」
「察知機能みたいなやつ?」
「100m四方の様子がわかる感じ。」
「身体能力補正。」
「情報屋として稼ぐつもりだからその手の評判。」
「それはつまり情報屋としての信頼性ってこと?」
「そう、それ。」
「原作。俺らにしか読めないようにして。」
「猫。」
「猫?」
「昔から飼いたかったんだよね。」
「闇を操る能力」
「OK。あとなんかある?」
「ないかな。」
「うん、これで全部。」
「それじゃ、送るよ。またね!」
その言葉を最後に、だんだん意識が薄れていく。
「まって、最後に__何で私達をトリップさせようと思ったの?」

「あの物語には特異点が必要だったから、だよ。それにね___________________________」

そこから先は、聞き取れなかった。

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