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誰ガ為ノ戯曲

第2章 トリップ


トリップ者二人と原作【side 虚夜】

それから俺達はセルティに別れを告げ、ついでに新羅と解剖の日程を決めて自分達の住むことになる家に向かっていたのだが…。
「高校一年生の男女が3LDKの高級マンションしかも最上階で同棲…。」
「それ私も思った。」
なんか字面にすると滅茶苦茶不健全だ。気にしていても仕方ないが。
「ひとまず風呂入ってご飯食べよう。」
「そうだね。それにそれが終わったら来良学園のパンフ見なきゃいけないし。」
「原作の壊し方も考えなきゃだな。」
「やっぱりぶっ壊しの方向性で?」
「そのつもりだよ。」
顔を見合わせてにやりと笑う。きっとこいつのことだから頭の中には既にいくつかのシナリオが浮かんでいることだろう。
「ま、どんな非日常の中でも結局必要最低限の日常は捨てられないんだけどな。」
逆に捨てることが出来る日常は必要最低限じゃない、捨てても命に関わらないものだとも言える。
「という訳で風呂入ってくる。」
「一緒に入る?ダーリン。」
「ほざけ、女狐が。色々あって忘れてたけど人を路地裏に放置して自分は散歩とか何考えてんだよ。」
「良いじゃん、あんた存在自体が半分チートなんだからさ。意識さえあれば大抵のことは自分でなんとかするっしょ?」
「意識無かったろうが。」
「どうせなんかされても途中で起きるでしょ。それに個人的には虚夜受けとか見てみたいし。」
「…もう良いや、風呂入ってくる。」
「いってらっしゃーい。出たらご飯買ってこよーね。」
「了解。」
今日は色々あり過ぎた。


「うん、ダラーズ開幕編のシナリオは大体立ったかなぁ。」
「この短時間でか?恐ろしい奴だな。」
現在風呂から出てコンビニで買ったおにぎりを食べつつパソコンを弄りながら作戦会議中。
「というか原作開始が二カ月後っていうのは誤算だな、もう少し準備期間が欲しかった。」
「ま、良いんじゃない?とりあえずセルティと新羅とは仲良くなったし、戦争コンビとも最低限の接触はしたし。高校生組とは来良に入れば嫌でも関わるだろうしね。露西亞寿司もなんとかなるっしょ。唯一まだ全く目処が立ってないのはワゴン組だけどそれは紀田君に付いてって会った時にマイペースっぽく電話番号聞いてみるよ。」


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一旦切ります。

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