第13章 うぉーあいにー ✳︎白澤✳︎
次の日、非番だった私は朝からぼーっとしていた。
最近忙しかったからと閻魔様が半ば無理矢理全休をくれた。
突然休みをもらうと何をしたらいいのかわからない。
完璧なワーカーホリックだ
ボサボサの髪に、パジャマでこんな時間までいられるのは何ヶ月ぶりだろう……
とりあえず午前中はゆっくりして午後から中国語の勉強でもしようかな…
と思っていた矢先に
コンコンッと部屋のドアをノックする音が響いた。
誰だろう?
もしかしてなにかトラブルがあったのかな……?
「はい。どちらさまでしょうか」
「ちゃん!你好!僕だよ。」
白澤様……?
なんで私の所に?
と、いうか待って今の私の格好とても白澤様には見せられない……!!
「ちょ、ちょっと待っててください!」
急いで着替えて、髪を整える
化粧は普段あまりしないが
白澤様に会うときは別だ。
しかし、今はあまり時間が無い。
仕方が無いのでこの間お香さんに譲ってもらった真っ赤な紅をつける。
「よし!」
完璧……とまではいかないがさっきまでの格好よりかは幾分ましだ。
ドアの前で深呼吸してドアノブを回す
「す、すみません。お待たせしました。」
「いきなりごめんねー?」
「い、いえ。大丈夫です。どうされたんですか?」
「いや、この間の中国語教えてあげるって話。詳しく話そうと思ったら閻魔大王が今日はちゃんお休みだって言うから部屋まで来ちゃった」
「そうだったんですね。教えていただけるとこちらとしても大変助かるのですが…。白澤様もお忙しいでしょうし…」
「そんなの気にしないでよ!僕がやりたくてやるわけだし」
「い、いえでも…」
「いいからいいから!」
あんまりお断りするのも悪いかな…
「じゃ、じゃあテキストでわからないところだけ教えて…ください。」
「もちろん!任せてよ!!」
こうして、半ば無理やり私は白澤様に中国語を教えてもらうことになった。