第7章 マワレマワレ*白澤*
「さんも気づいているでしょうけど・・・転生のことです。」
__________転生。
その言葉を聞いた瞬間。心のどこかであぁ。やっぱりなと思ったと同時に心臓がドクンっと1回、大きく波打ったきがした。
命は巡る。
でないと、世界の均衡が保てない。
それは大いに理解している。けど・・・・・
やはり、あの天国の神獣の顔が頭の中でチラつく。
「・・・・・いつ・・・ですか?」
「・・・次の満月の日です。」
要するに、明日・・・・・
「・・・・・わかりました。」
「周りの人には・・・」
「伝えません。皆が知らない内に転生しようと思います。」
「・・・・・そうですか。・・・・・・・・・・白豚には?」
「・・・・・・伝えると、転生したくなくなってしまうので」
今、私笑えてるかな?
精一杯、なんともないように取り繕う。
ここでないちゃダメだ。大丈夫。
命が巡るだけ。
大好きな人のことを忘れるだけ。
「・・・・・・・・・・話はそれだけです。」
「・・・・・お世話になりました。」
深く、一礼をする。
この人には、感謝しきれないほど恩があるから。
「またお会いしましょう。」
「はい。」
それでは、と言いながら
閻魔庁を出る。
今すぐにでも泣き崩れたいが、皆にばらす訳にはいかない。
いつもより速い足取りで、我が家を目指す。
歩いてる最中、何度か涙を拭った。
なんで・・・・・命は巡るんだろう・・・・・・・・・・