第1章 ここ……どこ
高校生にもなって迷子なんて……それ以前に門限が
って、あ!
そうだ、スマホがあるじゃないですかー!
なんで忘れてたんだろ、とカバンの中からスマートフォンを取り出して地図を開く。
今の時代これさえあれば大抵なんとかなるって!
なんて言ったの誰ですか私ですね
「なんで圏!外!なの!」
そもそもネットが使えないのは予想外過ぎる……
早々に諦めて、それならと親に電話をかけると繋がらないときた。
何これ……どういうこと…?
急に色々不安が押し寄せてきてその場に蹲る。
肩から滑り落ちた長い白髪がサラリと揺れた。
え?
「な、何これ!髪白い!!」
私日本人で女子高生でピチピチのはず!
はず!
竜宮城から帰ってきたら時間が経ちまくってて知らない場所になってて、玉手箱開けたらお爺さんになっちゃったあれ!?
私どこかで玉手箱開けたの!?
プチパニックになりながら思わず顔をぺたぺた触った。