第2章 1
サァー
「むっ何やら懐かしい気配」
葉殿の実家に来てから数日
風に吹かれながら葉殿の帰りを待つ
時々懐かしい気配を感じる
その方向に何故だか必ず、葉殿のいとこの海依殿がいる
また感じた気配を頼りにその方向へ
そこには滝を眺める海依殿の姿
何やら悲しげな表情をしている
「あら、阿弥陀丸どうしたの?」
と笑ってみせる海依殿
その笑顔は葉殿とどことなく似ている
安心感をもたらす顔
「いや、何やら懐かしい気配を感じた故‥‥」
海依殿に話すと
「あー、阿弥陀丸は600年前の侍だったかしら」
と少し困ったような表情を浮かべる海依殿
「まあ、運が良ければホワイトに会えるかも」
と言って拙者の横を通りすぎて行く
ホワイト?
横文字の名前、、
拙者は日本の侍
聞き覚えのない名前でござるが‥‥‥
気になって仕方ない
懐かしい気配
そして、ホワイトと言う名前