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私の本丸

第67章 憤怒




主「次の内番発表しまーす。掃除当番、ほたるんと浦島」

浦島「よーし!主さんの為にも本丸の為にも、頑張っちゃうよーっ」


名前が呼ばれた瞬間、座っていたにも関わらず立ち上がって右手の拳を天井に向かって突き上げる浦島。
自分と変わらぬ身長の脇差の彼は、とても明るくて純粋に思えた。


蛍丸「りょーかい、俺に任せて」


少ない言葉だが、語尾が柔らかく、蛍丸の言葉はいつも私の胸に優しい灯を点していく。

この二人ならば安心して任せられる。私は一つ頷き、次の担当者を発表した。


主「畑当番は長谷部と不動」

長谷部「主命とあらばこの長谷部、主の為に尽力致します!」


自らの胸に手を添えて、相変わらずの絵に描いた様な熱くも真っ直ぐな忠義を示す長谷部。
不意に不動の間の抜けた声が、場の空気をバッサリと切り裂いた。


不動「…ひっく……なんだぁ?」

長谷部「内番だ!貴様、主が折角説明して下さっているというのに酒を呑んで聞いていないとは一体どういう…」


怒りを露にして不動の胸ぐらを掴みかからんとする勢いの長谷部を、私は片手で制して不動に話し掛けた。


主「内番のお仕事をお願いしたいの。畑仕事、お願い出来る?」

不動「あ?あー…」



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